技能実習生は数ヶ月~数年ごとに人材が入れ替わるため、仕事や作業を教えるタイミングが多くなります。仕事の内容について写真や動画で記録をしたり、マニュアルを作成したりしておくことで、日本人スタッフにとっては教えやすく、また実習生にとっても理解しやすくなるのではないでしょうか。
季節限定の作業を動画マニュアルで予習復習
技能実習生は数ヶ月~数年ごとに人材が入れ替わるため、仕事や作業を教えるタイミングが多くなります。言葉や文化の壁がある来日間もない実習生に、作業を正確かつ効率よく教えることは容易ではありません。仕事の内容について映像や写真を使って整理をしておくことで、日本人スタッフにとっては教えやすく、また実習生にとっても理解しやすくなるのではないでしょうか。
農園たやでは、季節限定の作業について写真や動画を撮影し、マニュアル化し始めています。季節限定の作業については、一度教えても次に同じ作業を行うのが一年後になってしまうことがよくあるため、写真や映像で記録をしています。シーズンの初めには、あらかじめ動画を見ておいてもらいます。すでにその作業をしたことがある実習生にとっては前回の作業の様子を思い出しやすく、初めてその作業に参加する実習生が説明を理解しやすくなりました。写真や動画は実習生と共有できるクラウドサービスなどに保存し、来日する実習生に共有しています。動画マニュアルは作業のイメージをつかんでもらうことが重要なので、動画内での説明は日本語で行っても効果は十分にあると思います。
こちらのリンクからYouTubeにアップされている農園たやの動画マニュアルの例をご覧いただけます。
実習生によるマニュアル作成
農園たやでは写真や動画の記録やマニュアルの作成を日本人スタッフだけではなく実習生自らも行っています。実習生には、自身の担当している作業を後輩実習生に教えることも仕事として行ってもらっています。日本人スタッフと実習生が作成にかかわることで、日本語とインドネシア語を併記できるというメリットがあります。
実習生が作成したマニュアルを見ていると、実習生にとってわかりづらかったポイントが見えてくると感じます。例えば、道具の名前一覧で取り上げられている道具のラインナップは日本人にとっては当たり前でわざわざ取沙汰しては教えていないものばかりです。しかし、日本語の授業では習わなかったり、会社それぞれで呼び方が違かったりと、実習生の視点からは日本に来てから日々の作業の中で覚えた言葉だったことがうかがえます。
このマニュアルを作成した実習生は、仕事を教えた後輩に頻繁に作業内容を確認されていましたが、マニュアルを確認してもらうことでもう一度教える手間が減りました。作業に慣れてくると人によって自己流のやりかたを始めてしまうこともありますが、マニュアルの方法を基準にすることが出来るというメリットにも気づきました。
マニュアル化で得られた効果
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動画で作業の様子を記録することで、季節限定の作業のやりかたを実習生に伝えやすくなりました。
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実習生自身がマニュアルを作成することで、実習生がわかりづらいと感じていたポイントに気付くことが出来ました。