私は現在インドネシア西ジャワ州の国立タンジュンサリ農業高校に配属されています。
この記事では農業高校の一日のスケジュールについて紹介します。
生徒たちはバイクやアンコット(乗り合いバス)で登校します。
毎週月曜日には約1時間の全校朝礼が行われます。国旗掲揚やお祈り、インドネシア共和国憲章前文の読み上げ、校歌斉唱、課外活動の表彰、先生のお話などが含まれます。
朝礼が終わると、生徒たちは校内の屋台で朝ごはんを買って食べ、制服から実習用の作業着に着替えて授業が始まります。
園芸学科の実習の様子はこちらの記事で紹介しています。
実習や授業の進捗、生徒からの要望などによって休み時間はフレキシブルに調整されます。(担当教員に対して「疲れたから早めに休憩時間にしましょう。」と遠慮せずに提案する生徒がたくさんいることに最初は驚きました。)中休みには校内の購買や食堂、校門前に並ぶ屋台で軽食を買う生徒が多いです。
生徒たちの学校での食事事情はこちらの記事で紹介しています。
(インドネシアグルメ探訪 ~西ジャワ州の農業高校編~)
軽食をとったり、モスクで正午のお祈りをしたりします。校庭ではサッカーやバレーボールを楽しむ生徒もいます。
多くの場合教室内で行われますが、先生によっては屋外の東屋や教室の軒先で授業が行われることもあります。教科書は授業で使用するたびに図書館から借りることになっています。
まっすぐ下校する生徒もいますが、課外活動をしたり、学校に残っておしゃべり楽しんだりしている生徒も多くいます。
雨季で天候が悪い時には課外活動がお休みになることもしばしばあるようです。
教員は出勤時と退勤時に自撮り写真をアップロードすることによる出勤記録が義務付けられています。遅くまで残業している先生はめったに見かけません。
生徒の時間割は、実習に集中的に取り組む学期と座学に集中的に取り組む学期に分けられています。実習学期には、毎日学科に応じた実習があります。
また、断食月には始業時間が遅くなります。終業時間が早くなったり、授業内容が宗教教育中心になったりと普段のスケジュールとは大きく異なります。
インドネシア人は時間にルーズ?
授業は1コマ40分で1科目あたり2~4コマ連続で時間割が組まれています。そのため、クラスによって科目の切り替わるタイミングが異なり、また休み時間もフレキシブルにとられるので生徒が教室外で休憩しているタイミングはまちまちです。始業のチャイムもありません。このような状況を見ると、「インドネシア人は時間にルーズなのではないか?」と思われるかもしれません。しかし、ご心配には及びません。インドネシアの日本語学校では『日本の就業文化(budaya kerja)』の最も重要なものの一つとして『自律心に基づく時間厳守』を厳しく教えています。(授業に遅れてきた場合は、罰としてその時間に応じた回数の腕立て伏せを科すなどなかなかのスパルタっぷりです。)技能実習を目指す若者たちは、インドネシアの文化の中での振る舞いがどうであれ、日本の文化に馴染むために時間を守るということをしっかりと学び、身に着けて来日しているのです。農園たやの実習生もしっかりと時間を守っています!