日本人スタッフは、熱帯地域出身の実習生が暑さに強いものだと思いこみがちです。しかし、実習生は日本の高温多湿な気候に気候に体が慣れていません。職場全体で熱中症対策を行う必要があります。
インドネシアより日本は暑い?
熱帯地域であるインドネシア出身の実習生は暑さに強いものだと思いこんでしまっていませんか?
しかし、実習生は日本の高温多湿な気候にや季節による気温・湿度の変化に体が慣れていません。地域によって異なりますが、農園たやの実習生の多くの出身地であるバンドゥンは季節による気温の変化が少ないです。大幅に平均気温が変わる日本の気候には体が慣れるのに時間がかかるようです。また、体感温度は気温と湿度に影響を受けるため、バンドゥンと比べて大幅に日本のほうが高くなります。
実習生の多くは日本の気候に対する知識や経験がない状態で来日するため、日本に来て大変なことは?と聞くと、
“夏の暑さ。日本の夏がこんなに暑いとは思っていなかった。”
と答えていました。
農園たやで行っている熱中症対策
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職場全体で水分・塩分補給の声かけをおこなっています。
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野外作業中に水分補給の時間を取っています。
作業中の給水を各個人のタイミングに任せると、さほど行っていない実習生もいました。作業に集中しすぎてしまったり、作業の手を止めて給水したいことを言い出しづらいのかもしれません。
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作業中に必要となる水分補給量の目安を伝えています。
例「これから野外で2時間定植作業をするから多めに水を持って行ってください。」
まだ就業して日が浅い実習生は、農作業の内容によって異なる体力消費量や、所要時間が推測できません。どんな作業をどのくらいの時間するのかを伝えると、実習生は飲料の準備がしやすいでしょう。 -
会社から野外作業をする従業員全員にファンジャケットを貸与しています。
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保冷剤を利用したり、ポータブルファンを身に着けたり、衣服の素材を工夫したりと、各自の熱中症対策アイディアは夏の間農園たや全体のホットな話題となります。実習生から新たなアイディアが提案されることもあります。
熱中症対策について、読者に特に伝えたいこと
熱中症対策は実習生の自主性に任せず職場全体で行うことで、作業を中断して水分補給をすることへの心理的なハードルを下げることができます。作業の途中でも水分補給をするという習慣づくりが必要だと感じました。