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本サイトでは、インドネシア人の技能実習生・研修生を受け入れている農業事業者の方が、お互いの理解を深め、よりよい受け入れ環境を作れるよう、「農園たや」での取り組みを紹介しています。

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サマサマ手帳 農園たや

本サイトでは、インドネシア人の技能実習生・研修生を受け入れている農業事業者の方が、お互いの理解を深め、よりよい受け入れ環境を作れるよう、「農園たや」での取り組みを紹介しています。

サマサマ(sama sama)はインドネシア語で「どういたしまして」や「お互いさま」といった思いやりを表す温かい言葉です。

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俳句で楽しもう

サマサマ手帳

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社内で BBQ イベントの時に俳句大会をしています。短い日本語なので実習生でも取り組みやすく、投句や選句の期間中、仕事でも俳句を中心にコミュニケーションが活発になります。自分の心情なども句に反映されるので、その時の気持ちも良く伝わり、社内の雰囲気も良くなります。優秀者には社長のポケットマネーから賞金も出るので、盛り上がります。

俳句会当日の様子や俳句会までの
社内の雰囲気

農園では、多い時に四半期に 1 回ほど社内で BBQ などの会食を楽しんでいます。
社内の会食では、言葉の壁もあってか、どうしても日本人同士、外国人同士(農園の場合はインドネシア人)と分かれがちになります。そこで参加者みんなで楽しめるように、俳句会のイベントをしています。参加する方が盛り上がるように、社長のポケットマネーで賞金も出しています(会社が賞金を出すと賞与となりますので、詳しくは税務署や税理士にお問い合わせください)。

俳句会開催の際にはお知らせで周知しています。
こちらから案内文をご覧いただけます。(PDF)

俳句の良し悪しを選ぶのは、参加者全員で行います。当然、皆さんほとんどが俳句の素人ですが、作者の名前を隠しての選句なので、上手な俳句が賞を取るわけではありません。職場の共通している出来事などが共感を得やすいため、そういった俳句の評は高くなる傾向があります。
また俳句は、言葉が少ないので外国の方でも簡単に楽しめます。俳句というと、どうしても文学と捉えてしまって、難しく考えがちですが、詩の一つの形で誰でも 作れます(俳句の作り方は下記をご参考ください)。「プレバト!!」などの番組なども参考にすると良いでしょう。

俳句は会食以前(約 1 週間前まで)に投句してもらい、一覧表にします。会食当日までに、1 週間かけて参加者それぞれが好きな句を選びます。それを集計して、会食の当日に成績上位者を発表します。投句までに、みんなが何を詠むか、や、その時期の季語についての話題が社内では多くなります。また俳句会を通じて、もっとみんなが共通の話題をしてもらいやすいような工夫も出来ます。

たとえば、実習生の送別会で行った俳句会の話です。実習生のダニ君が帰国する時の送別会に、俳句会のお題を「ダニ君との思い出」としました。そのおかげで送別会当日まで、ダニ君との 3 年間の思い出話が職場では多くなりました。

キャベツ獲る機敏なダニよさようなら

ダニ帰る水菜の収穫一人かな

あと八日もう七日と水菜獲り

ふゆまえにダニいつもいうかえりたい

お土産で膨らむ鞄鳥帰る

ダニ君は細身の運動神経の良い子でした。収穫作業でも手早く動き、誰よりも早く収穫をしていました。水菜やキャベツの収穫を担当していて、とても頼もしい存在でした。そのためか、俳句にもその話が多く出てきました。寒さが嫌いで、冬前に弱音を吐いていたことも俳句になっていました。
帰国間近にお土産をあれこれと買って膨れ上がった旅鞄。いろんな思い出を農園のみんなで共有できました。

これまでの実習生の俳句の紹介

ダニ君の送別会以外でも、いろんな俳句をつくって楽しみました。これまで実習生の作った俳句を紹介しましょう。

春時雨あなたの腕に眠らせて

春の夜静かに泣いて消えたまま

桜散るピンクに染まる琵琶湖かな

秋の夜あなたのことを考える

さむいよるいちばんきれいきみのこえ

最後の「さむいよる」の句は、一般の俳句会でも十分通用するような素晴らしい句です。この句を作った実習生は来日して 10 か月ほどの時で、その時は日本語があまり上手ではありませんでした。
それでも簡単な言葉を組み合わせて俳句を楽しんでいました。これらの句は、成績上位に入り、実習生たちも賞金を得て大はしゃぎでした。

簡単な俳句の作り方の紹介

さて簡単な俳句の作り方を紹介します。俳句には「一物仕立て」と「取り合わせ」の方法があります。一物仕立ては、その対象を 17 音で詠むという上級者向けです。ここでは初心者でも簡単にできる取り合わせという方法をご紹介します。
取り合わせでは、12 音の言葉と 5 音の季語(季語は 5 音が多いです)を合わせて、17 音の俳句を作ります。季語は歳時記で調べてください(ネット歳時記もあります:https://kigosai.sub.jp/001/)。
12 音はどんな言葉でも構いません。その 12 音に 5 音の季語を添えるだけで俳句になります。添える季語を変えるだけで、その句の印象が変わります。それが季語の力です。季語の力を借りて、俳句にしていきます。たとえば「フライドチキン頬張って」という日常の 12 音があったとして、そこに春夏秋冬の季語を取り合わせて比較してみると

春うららフライドチキン頬張って

油照フライドチキン頬張って

天の川フライドチキン頬張って

隙間風フライドチキン頬張って

このように普通の 12 音の印象が季語を置き換えるだけで大きく変わります。日常の言葉と季語を取り合わせて、自分の心情を直接言葉では言わないで表現できる、想像の余白を楽しむのが俳句です。

もっと俳句を勉強したい方へ
夏井いつき俳句チャンネル
https://www.youtube.com/channel/UClqAL6Zv3V_EGodLr_uuvjw

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