問題点 Problem
携帯電話が契約できません
今回の内容 Contents
実習生は、携帯電話を個人で契約するのが難しくなっています。仕事だけでなく私用でも電話はまだまだ必要です。「緊急時に連絡が取れないかも」という意識が、実習生たちの行動の自由を制限する場合もあります。
気軽に連絡できる手段がないことで、仕事でも報連相(報告・連絡・相談)の意識が育たず、「実習生は何も出来ない」という意識の悪循環に陥りやすいです。
受け入れ会社で携帯電話を契約し、貸し与えるだけで実習生の「出来る!」を増やします。
背景
技能実習生は銀行口座を持っていますが、クレジットカードは審査で落ちてしまうので、所持することができません。そのため、現在(2022 年2 月現在)、実習生が携帯電話を個人で契約することが非常に難しいです。
2019 年までは、クレジットカードがなくてもau などで契約できたのですが、現在はクレジットカードを持っていないと、携帯電話の会社と契約できません。
インターネット通信だけの契約はソフトバンクなどで出来ます。一見、ネット通信だけで十分なようにも思いますが、仕事中に直接指示を出すことができないので、一人で作業を任せられなかったり、または、緊急時の連絡がつきにくいため、雇用主としても実習生が自由に遠出させることに抵抗があったりするようです。
対策
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農園たやでは、携帯電話を法人契約し実習生と貸与契約を結んで貸し与えています。
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使用料は給与より控除しています。
※事前に控除に関する覚書が必要になりますので準備しましょう。貸与契約を結ぶことで、携帯電話に対する所有の意識が変わり、雑な扱いは減り管理もしっかりとします。
効果
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携帯電話があることで日本での生活を楽しめるようになります。
実習生にとっても、携帯電話がないと緊急時に連絡がつかない可能性があるため、自由に遠出を楽しめないようです。
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雇用主も気を遣わず、自分で自由に移動できるようになることで、生活の
質や自己肯定感も高まり、仕事にも遊びにも意欲的になります。実習生たちは、「自分が大人として評価されているかどうか」を大切にしています。
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仕事での報連相(報告・連絡・相談)がより頻繁になるという効果も見込めます。
実習生たちは、「自分が大人として評価されているかどうか」を大切にしています。
学び Learning
貸与契約では、日本語とインドネシア語の両方の表記が必要です。
農園の貸与契約書のひな形をダウンロードして使ってみてください。
→貸与契約書ダウンロード
→貸与契約書記入例ダウンロード(PDF)
注意点
使用料を給与から控除するため、貸与するにあたっての実習生への本人の意思確認も必要です。