今回の記事では、調味料やお菓子など、インドネシアでよく見かける日本発の食品をご紹介します。
インドネシアで生活していると、日本の食品メーカーの商品を頻繁に見かけて驚くことがあります。これらの日本の食品は、私が想像していた以上にインドネシアの食卓に浸透しているようです。
「まさこ」「さおり」「まゆみ」が大人気!?インドネシアの食卓を彩る日本生まれの調味料
「MASAKO」「SAORI」「MAYUMI」は、インドネシアで最も有名な日本人の名前と言っても過言ではありません。一体なぜでしょうか?
実は、これらはインドネシアで販売されている味の素社の調味料の商品名です。「MASAKO」はインドネシアの鶏がらだし調味料、「SAORI」は照り焼き味やブラックペッパー味の液体調味料、そして「MAYUMIはマヨネーズです。これらはスーパーマーケットだけでなく、コンビニ、小さな屋台、更にはローカルの市場でも頻繁に目にします。それほどインドネシアの食卓に浸透しているのです。
味の素社のホームページによると、「MASAKO」という名前はインドネシア語で「料理する」を意味する「Masak(マサック)」に由来しているそうです。「MASAKO」の大ヒットを受けて「SAORI」や「MAYUMI」も展開されました。また、日本でお馴染みのうま味調味料も、インドネシア料理の味付けに欠かせない存在となっています。
(参考:https://story.ajinomoto.co.jp/history/010.html)
「MASAKO」はインドネシア料理向けに開発された商品ですが、オリジナルの味のまま人気を博している調味料もあります。例えば、キッコーマンの醤油やポン酢、照り焼きのたれなどが挙げられます。照り焼きはそのまま「TERIYAKI」としてインドネシアでも広く認知されており、レストランのメニューにも頻繁に登場します。
インドネシアで販売されている調味料はすべてハラル認証を受けています。ハラルとは、イスラム教によって認可された食品のことを指し、豚肉やアルコールを含まないこと、製造過程がすべてイスラム法に基づいていることが条件です。通常、醤油は発酵の過程でアルコールが含まれますが、インドネシアの醤油はアルコールを含んでいません。キッコーマンのホームページによると、「アルコールの発生を抑制した独自製法」を用いて製造しているようです。
(参考:https://www.kikkoman.co.jp/kikkoman/halalsoysauce/)
私自身も日本の味が恋しくなるときには、これらの調味料によく助けられています。
「ポッキー」から「Genji」まで!インドネシアでも愛される日本のお菓子:お土産選びのヒント
お菓子売り場にも日本メーカーの商品がたくさん並んでいます。江崎グリコの「ポッキー」や、有楽製菓の「ブラックサンダー」は日本でもおなじみのパッケージそのままで販売されています。また、明治の「コアラのマーチ」も…と思ったらコアラではなくパンダが描かれた「HELLO PANDA」が売られていました。「HELLO PANDA」は明治が海外展開している商品で、元々は「こんにちはパンダ」という商品名で1987年に日本で販売されていたそうです。チョコの入ったビスケットで、味は「コアラのマーチ」とよく似ています。
(参考:https://www.meiji.co.jp/corporate/pressrelease/2024/1016_01/)
インドネシア人に日本のお菓子をプレゼントする際には、この記事で紹介したようなインドネシアでも馴染みのある商品を選ぶことをお勧めします。日本でしか売られていない珍しいお菓子よりも、喜ばれることが多いと感じます。お土産や差し入れを選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてください。
ここまで紹介した商品以外にも、日清のインスタントラーメンやキューピーマヨネーズ、ヤクルトなどの日本メーカーの食品がインドネシアでも広く流通しています。特にヤクルトについては、バイクを使った訪問販売(いわゆる「ヤクルトレディ」)が街中でよく見られます。
こうした日本発の食品が、日本とインドネシアの関係をより深める一助になっているのかもしれません。私自身は、インドネシアでこれらを目にしてどこかほっとした気持ちになっています。