私は現在インドネシア西ジャワ州の国立タンジュンサリ農業高校に配属されています。
2023年8月に赴任してから約半年の間、様々なイベントに参加しました。その中から特に印象的だったものを3つご紹介します。
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独立記念日を祝う行事
8月17日はインドネシアの独立記念日。独立記念日はとても重要な祝日です。
独立記念日が近づくと、町中がインドネシア国旗をあしらった赤、白の装飾で華やぎます。
独立記念日当日には、町の広場に地域行政関係者や高校の教員、生徒代表が集まって、セレモニーが行われました。タンジュンサリ農業高校のマーチングバンドや国旗掲揚を行う「パスキブラカ」の生徒たちが活躍しました。独立当時に制定されたインドネシア共和国憲法前文に記されている建国五則(「パンチャシラ」)の唱和も行われました。
この「パンチャシラ」は「インドネシアが多民族が共生する国家として多様性の中の統一の実現を目指す」という国家原則を広く国民に根付かせるため、また愛国心を育てるために毎週の朝礼や学校内外のイベントでは頻繁に唱和されています。
独立記念日の翌週には、農業高校のグラウンドで独立記念日を祝う運動会が開催されました。生徒は参加したい競技に自由に参加し、競技ごとの優勝者が表彰されます。種目は綱引き、椅子取りゲームなど日本でもなじみのあるもののほか、パン食い競争ならぬクルプック(インドネシアの食卓に欠かせないエビせんべい)食い競争などの競技が行われ、生徒も教員も大いに盛り上がりました。
このような運動会は全国の教育機関および町内会でも開催されています。
1945年の8月17日は日本からの独立宣言が採択された日であり、以後4年間続いたオランダ政府との独立戦争の幕開けとなった日でもありますが、現在ではインドネシアの独立とその維持をお祝いし喜びを分かち合う日とされています。 -
学校創立記念日
9月25日はタンジュンサリ農業学校の創立記念日。二日間にわたってお祝いのイベントが開催されました。
2023年は109周年目の創立記念日でした。生徒が主体となって様々なイベントが行われ、日本の文化祭のような雰囲気でした。
一日目は校内に設けられた特設ステージでの合唱やダンスクラブによる伝統舞踊の披露、クラス対抗の自作コスチュームコンテストが行われ、大盛況でした。教員はスンダ族伝統衣装である「クバヤ」をお揃いで身につけて参加していました。(インドネシアでは学校、役所、会社などでイベント毎にお揃いの服を着ることが多いようです。)
二日目はパレードが行われました。生徒たちは、各々の学科に関連するコスプレをしたり、モニュメントを担いだり、大音量の音楽に合わせてドラムを叩いたりしながら町を練り歩きました。インドネシア国内で無形文化財として親しまれている「クダレンゴン」という馬も登場し、音楽に合わせてパレードしていました。 -
教員の日